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「御社のWebサイト、見た目はすごく綺麗なんだけど、どこを見ていいか分からないね」
「スマートフォンで見ると文字が小さくて、読む気が失せるよ」
もし、お客様や取引先からこんな声をかけられたことがあるとしたら、それは「デザイン」の根本的な考え方を見直すチャンスかもしれません。
「デザイン」と聞くと、多くの経営者の方は「センスの良い装飾」や「かっこいい見た目」をイメージされます。もちろん、見た目の美しさも大切です。しかし、Webサイトにおけるデザインの本質は、そこではありません。
実は、デザインをリニューアルしただけで問い合わせが倍増するケースがあります。その秘密は「見た目の派手さ」ではなく、「お客様を迷わせない設計」にあります。
この記事では、専門的なデザイン用語ではなく、経営者が知っておくべき「顧客をおもてなしするWebサイトの設計図(UI/UX)」について解説します。
「うちはデザイン会社じゃないから分からない」と諦めず、ぜひ自社のWebサイトを「お客様にとって使いやすいか?」という視点で見直す参考にしてみてください。
Web制作の打ち合わせでよく耳にする「UI(ユーアイ)」と「UX(ユーエックス)」。
これらはセットで語られることが多いですが、役割は明確に異なります。分かりやすく「レストラン」に例えて整理してみましょう。
| 用語 | 正式名称 | 意味(Webサイトの場合) | レストランに例えると… |
|---|---|---|---|
| UI | User Interface (ユーザーインターフェース) | ユーザーとの接点・見た目 ボタンの配置、文字の大きさ、配色、 | ・メニュー表の見やすさ ・椅子の座り心地 ・店内の内装 |
| UX | User Experience (ユーザーエクスペリエンス) | ユーザーが得る体験・感想 「使いやすい」「迷わない」 | ・注文のスムーズさ ・料理の美味しさ ・店を出た後の「満足感」 |
UI(見た目)とUX(体験)は、切っても切り離せない関係にあります。
例えば、どんなに内装が豪華でおしゃれなレストラン(優れたUI)でも、メニューの文字が小さすぎて読めなかったり、注文しようとしても店員さんが全く気づいてくれなかったりしたら(悪いUX)どうでしょうか?
おそらく、「もう二度と来ない」と思われてしまうでしょう。
Webサイトも同じです。「かっこいい動画が流れるけれど、問い合わせボタンがどこにあるか分からないサイト」は、お客様を追い返しているのと同じことなのです。
「うちは地方のBtoB企業だから、おしゃれなデザインなんて必要ないよ」
そう思われるかもしれません。しかし、地方企業こそ、UI/UXデザインに投資することで得られるビジネス上のメリットは非常に大きいのです。
地方ビジネスにおいて、新規取引のハードルとなるのが「この会社、本当に大丈夫かな?」という不安です。
Webサイトは、営業マンが訪問する前に見られる「会社の顔」です。
情報が整理され、見やすく整ったUIは、「この会社はしっかりしている」「細部まで気配りができる」という信頼の証になります。逆に、レイアウトが崩れていたり、スマートフォンで見づらかったりすると、それだけで「管理が行き届いていない会社」という印象を与えかねません。
Webサイトのゴールは、お問い合わせや資料請求などのアクションを起こしてもらうことです。
優れたUI/UX設計は、熟練の営業マンのトークスクリプトのように、お客様を自然にゴールへと誘導します。
「次にどんな情報が知りたいか」を先回りして配置する
「問い合わせボタン」を、迷わない場所に配置する
これだけで、同じアクセス数でも、問い合わせの数(成約率)が変わってきます。
「うちは法人相手だから、みんなパソコンで見ているはず」と思っていませんか?
実は、地方でも経営者や担当者が移動中にスマートフォンで検索するケースが急増しています。
PCの大きな画面では綺麗に見えても、スマホの小さな画面ではボタンが押しにくかったり、文字が小さすぎたりしては意味がありません。
「どんな環境で見ても使いやすい」こと。これも現代の必須条件です。
では、具体的に何に気をつければ良いのでしょうか。
専門的な知識がなくても、経営者ご自身が自社のサイトをチェックできる「3つの原則」をご紹介します。
これはWebデザインの最も有名な原則です。お客様に「これは何だろう?」「どこを押せばいいんだろう?」と考えさせてはいけません。
チェックポイント:
クリックできる場所(ボタン)は、一目でボタンだと分かりますか?
専門用語ばかり並んでいませんか?
メニューの構造はシンプルですか?
ページごとにデザインや色使いがバラバラだと、ユーザーは「別のサイトに飛んでしまったのかな?」と不安になります。
チェックポイント:
サイト全体で、メインとなる色(ブランドカラー)は統一されていますか?
見出しのデザインやフォント(書体)は揃っていますか?
Webサイトは対面ではないため、ユーザーは常に不安を感じています。その不安を取り除く「反応」が必要です。
チェックポイント:
お問い合わせフォームを送信した時、「送信が完了しました」という画面が出ますか?
ボタンにカーソルを合わせた時、色が少し変わるなど「押せる」サインが出ますか?
合わせて読みたい:https://kurabiz.jp/column/user_intent/
Webサイトにおけるデザインとは、単なる装飾ではありません。
わざわざサイトを訪れてくれたお客様に対する、デジタル上の「おもてなし(ホスピタリティ)」そのものです。
「使いにくい」「分かりにくい」サイトは、無愛想な接客でお客様を帰らせてしまっているのと同じこと。逆に、「心地よい」体験を提供できれば、それは強力な営業力となり、御社のファンを増やすことに繋がります。
「今のWebサイト、本当にお客様にとって使いやすいだろうか?」
もし少しでも疑問を感じられたなら、ぜひクラビズにご相談ください。
私たちは見た目を整えるだけでなく、御社のビジネスを深く理解し、成果に繋がるUI/UXを設計するパートナーです。
まずは無料診断で、プロの視点から御社のサイトの「使いやすさ」をチェックさせてください。